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【第9回】教育ローンの審査に通るには?審査基準は?落ちた時の対処法も紹介

2020年08月31日
教育ローンの審査に通るには?審査基準は?落ちた時の対処法も紹介
子どもの教育費は計画的に準備することが理想ではありますが、急に進路が変わってまとまったお金が必要になることも珍しくありません。「教育ローンの利用を考えているが、審査に通るかどうか不安だ」と思っている方もいるでしょう。この記事では、教育ローンの種類や審査の基準、審査に通るための注意点などについて紹介します。子どものために教育ローンを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

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    1. 教育ローンの種類

    教育ローンには、主に2つの種類があります。1つは国の教育ローンで、もう1つは民間の教育ローンです。

    1-1. 国の教育ローン

    国の教育ローンは、正式名称を「教育一般貸付」といいます。財務省管轄の政府系金融機関「日本政策金融公庫」が提供している教育支援制度で、家庭の経済的事情で学びを諦める子どもを減らすことを目的としています。

    制度の概要は下記の通りです。

    • 資金使途:入学金や授業料、受験費用、住居費用、通学費用、教科書、パソコン購入費など
    • 借入可能額:1人につき350万円(海外留学や自宅外通学など特定の条件を満たすと450万円)
    • 金利:固定金利で1.70%(2020年8月時点)
    • 返済方法と期間:元利均等方式で最長15年(在学中は利息のみ返済も可能)

    国の教育ローンの一番の特徴は、世帯年収に上限が設定されていることです。世帯年収には保護者の年収だけでなく、その配偶者の年収も含みます。世帯で扶養している子どもの数によって上限が異なり、1人の場合は世帯年収790万円(所得590万円)が上限です。2人の場合は世帯年収890万円(所得680万円)を超えると原則的に利用できません。ただし、特定の条件を満たすことで上限が緩和されることがあります。

    利用にあたっては、連帯保証人あるいは教育資金融資保証基金による保証が必要です。教育資金融資保証基金を利用する場合は借入金額から保証料が天引きされる仕組みです。「教育一般貸付」の審査基準は公表されていませんが、年収や借金の状況、住宅ローンや公共料金の返済状況などが総合的に判断されます。住宅ローンか家賃、および公共料金の支払いが確認できる預金通帳の写しが必要になるため、あらかじめ用意しておきましょう。

    1-2. 民間の教育ローン

    民間の教育ローンは、銀行や信用金庫などの民間の金融機関が提供するサービスです。金融機関によってサービス内容が大きく異なり、借入可能額や金利、返済期間も一様ではありません。世帯年収に上限はありませんが安定した収入が求められ、返済能力の有無がチェックされます。

    民間の教育ローンでもっともポピュラーなサービスは、”証書貸付型”とよばれるタイプです。利用者の口座にお金が一括で入金されて毎月決まった金額を返済していくもので、計画的な利用が可能です。教育機関に直接支払いが行われる場合もあります。一方、カードローンのように必要な時に必要なだけATMから借り入れができて、好きなタイミングで返済できる教育ローンもあります。”極度型”あるいは”当座貸越型”などと呼ばれるサービスで、お金が必要になるたびに申込みや審査をする必要がない点が魅力です。子どもの教育に必要な資金が事前にわからない場合や、金利をできるだけ抑えたい人に向いています。

    民間の教育ローンの内容を具体的に紹介します。商品内容は2020年8月時点の情報です。まずは、三井住友銀行の無担保型教育ローンの概要です。

    • 資金使途:学校や塾、予備校などに納付する教育関連資金など
    • 借入可能額:10万円~300万円
    • 金利:変動金利で年3.4750%
    • 返済方法と期間:1年以上10年以内、口座引き落とし

    三菱UFJ銀行の「ネットDE教育ローン」は教育機関に直接支払いが行われる仕組みです。

    • 資金使途:授業料だけでなく、塾・専門学校の入学金・授業料等
    • 借入可能額:30万円~500万円(医歯薬系学部などでは30万円~1,000万円)
    • 金利:変動金利で年3.975%
    • 返済方法と期間:6カ月以上10年以内、口座引き落とし

    国の教育ローンではお金が必要になる2カ月~3カ月前の申込みを推奨しており、余裕を持った利用が求められます。一方、民間の教育ローンでは比較的スピーディーな融資が受けられます。資金使途に幅があることや、国の教育ローンよりも多額な融資が受けられる可能性があることもメリットです。お金をできるだけ早く用意したい方や、大金が必要な場合には民間の教育ローンを検討してみてはいかがでしょうか。

    2. まずは確認!教育ローンには「申込条件」がある

    一般的に、教育ローンには申込条件が設けられています。基準を満たさないと、手間をかけて申込みをしても審査前に弾かれてしまうため、必ず確認しましょう。教育ローンの申込みで共通して求められる条件は、安定した収入です。個人事業主や投資家のように収入が安定しない方や年金収入のみの方は「条件を満たさない」とみなされるおそれがあります。年収が高いかどうかではなく、毎月コンスタントに収入を得ていることが重要です。

    国の教育ローンでは、世帯年収が上限を超えている人は制度の対象外です。ただし、細かな例外規定も設けられているため、必ず公式サイトで詳細を確認しましょう。一方、民間の教育ローンでは年齢制限が設定されているケースが多く、未成年者は利用できない可能性があります。先に紹介した三井住友銀行の無担保型教育ローンは保護者だけでなく教育を受ける本人も利用できますが、利用者の年齢は満20歳以上満65歳以下と定められています。住信SBIネット銀行の教育ローンの年齢制限は、「満20歳以上で完済時満70歳未満」です(いずれも2020年8月時点)。申込条件は金融機関によって異なるため、しっかりチェックしましょう。

    3. 教育ローンの審査に通る理由・通らない理由

    申込条件をクリアしていても審査に通らない理由は主に2つあります。1つ目は「安定した収入がない」「返済能力が十分ではない」と金融機関が判断した場合です。2つ目は、個人信用情報に問題があるケースです。

    教育ローンの審査基準は公表されていないうえに金融機関によっても異なりますが、勤続年数が長い方や毎月給料が支給される会社員や公務員は審査で有利になりやすいといわれています。収入が多くても借金が多いと返済能力に疑念を持たれるおそれがあるため、できるだけ借金の数や金額を減らしておきましょう。

    一方、個人信用情報とはローンやクレジットカードなどの利用状況を記録したものです。日本には3つの個人信用情報機関があり、契約内容や支払状況などの情報を保存・管理しています。長期にわたる延滞などの金融事故を過去に起こした経験があって、その事実が記録に残っていると審査を通ることが難しくなります。記録を確認したい場合は、個人信用情報機関に開示請求をしましょう。

    4. 審査に通るために申込み時にできること

    審査で万全を期すために知っておきたいポイントを2つ紹介します。

    4-1. 申込み時の虚偽申告や書類不備に気をつける

    ポイントの1つ目は、ウソやうっかりミスを避けることです。信用できない人物にお金を貸して戻ってこないと損失につながるため、金融機関は信用性を非常に重視します。審査では必ず個人信用情報への照会が行われ、虚偽申告をしてもすぐに発覚してしまいます。審査を有利にする目的で年収や職業を偽る行為は「自分は信用できない人物だ」と公言しているようなものです。一方、偽る意図はなかったとしても記入に不備があると虚偽申告を疑われかねません。教育ローンの申込みをする際は、正確で偽りのない情報を申告するよう心がけましょう。

    4-2. 借入希望額を低くする

    ポイントの2つ目は、借入希望額を必要最低限にすることです。年収に占める返済額の割合を、返還負担率といいます。変換負担率が低いほど毎月の負担が軽くなって返済能力を疑われるリスクも下げられるため、審査通過の可能性が高まります。

    また、国の教育ローンでは、追加融資の手続きに時間がかかる点に注意が必要です。たとえば、入学1年目に50万円を借りて2年目にさらに50万円の追加融資を受けたい場合でも、一から手続きをして審査に通る必要があります。あらかじめ「いくら借りればいいのか」をしっかりと見極めて、余裕を持たせた金額を申請しましょう。なお、使わなかったお金を繰り上げ返済しても、国の教育ローンでは手数料がかかりません。

    5. 教育ローンに申込むには

    ここからは、申込みの手順について具体的に説明します。

    5-1. 教育ローンの申込みと審査の流れ

    教育ローンの申込みでは、インターネットや郵送、店頭などが利用でき、金融機関によってはローン契約機などが使える場合もあります。融資までの期間を短縮しやすいのはインターネットによる申込みです。

    ここでは、インターネットによる手続きの一般的な流れを紹介します。

    1. 公式サイトの申込みフォームに必要事項を入力して送信しましょう。
    2. 仮審査が実施され、結果が通知されます。
    3. 仮審査に通った場合は、必要書類を提出して本審査に進みます。個人信用情報への照会が行われるのもこの段階です。
    4. 本審査が実施され、通った場合は正式な契約をします。
    5. 融資が実施されます。

    国の教育ローンでは書類提出を郵送や店頭で行うことが求められるため、融資まで時間がかかりやすい点がネックです。一方、民間の教育ローンには、ネットだけで手続きが完結できるサービスも増えています。急いで融資を受けたい場合は、最寄りのローン契約機で契約できる教育ローンを選ぶのもひとつの方法です。

    5-2. 申込みに必要な書類

    申込みに必要な書類について詳しく紹介します。国の教育ローンで必要な書類は下記の通りです。

    • 借入申込書:教育ローンコールセンターに請求、インターネット申込みでは不要
    • 住民票の写しまたは住民票記載事項証明書:世帯全員分の原本
    • 運転免許証またはパスポート
    • 源泉徴収票または確定申告書(控):いずれも直近分
    • 預金通帳:最近6カ月分以上
    • 条件によって合格通知書や在学証明書、資金使途が確認できる書類など

    民間の教育ローンで通常必要になる書類は下記の通りです。

    • 借入申込書
    • 本人確認書類(運転免許証やパスポートなど)
    • 収入を確認できる書類(源泉徴収票や確定申告書の控えなど)
    • 資金使途が確認できる書類
    • 条件によって住民票謄本や在学証明書、振込依頼書など

    6. 教育ローンに通らなかったらどうすればいい?

    教育ローンに通らなかった場合は、地域の社会福祉協議会が提供する「教育支援資金制度」や日本学生支援機構の「奨学金」を利用することも検討しましょう。教育ローンで債務者になるのは保護者や本人ですが、これらの制度で対象となるのは基本的に本人です。

    社会福祉協議会は、全国の地方自治体や政令指定都市に置かれた福祉施設です。「教育支援資金制度」は低所得世帯や高齢者世帯などを対象とする仕組みで、原則的に大学生なら月額6万5000円、高校生なら3万5000円を上限に借り入れができます。制度を利用できる世帯収入の上限は、2人世帯で月額27万2000円、3人世帯なら月額33万5000円です(平成29年度収入基準)。

    日本学生支援機構は文部科学省管轄の独立行政法人で、「貸与型」奨学金と「給付型」奨学金の2種類を提供しています。「貸与型」奨学金は返済義務のある奨学金で、無利子の「第一種」と利子がつく「第二種」の2種類があります。一方、「給付型」奨学金は返済する必要がありません。2020年4月から対象者が広がり、住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯の高等教育を受ける学生で条件を満たしていれば、授業料と入学金の免除や減額、「給付型」奨学金が利用できます。

    教育機関が独自に提供している入学金や授業料の免除制度や提携教育ローンを利用できることもあるため、諦めずに確認しましょう。一方、奨学金や支援制度を利用して進学した場合、中退すると本人に借金だけが残るおそれもあります。利用に際しては将来を見据えながら慎重に検討することが大切です。

    教育ローンは国と民間のものがある!

    教育ローンには国の制度と民間サービスの2種類があり、それぞれで審査基準が異なります。国の教育ローンは低い金利が魅力ですが、世帯年収が基準を超えていると利用できません。民間の教育ローンは融資までのスピードが比較的早いことや、資金使途に幅があるなどのメリットがあります。金融機関によって商品内容がそれぞれ異なるため、自分にあったものを探しましょう。また、数ある金融機関から最適な教育ローンを見つけるのは簡単ではありません。そんな時は「カードローンプラス」を活用してみてください。子どもの学びを支えるために、教育ローンを賢く活用してみましょう。

    • 審査回答期間

    ライター紹介

    氏名
    ひまり
    主なキャリア
    Webライター歴4年。
    もともとシステムエンジニアだったが、結婚、出産、育児と専業主婦の期間を活かして知識を習得し始めたことがきっかけで、現在はカードローンやキャッシング、税金関係の記事を得意とし、複数メディアのライターとして寄稿している。現在は簿記の勉強中。

    教育ローンに関するよくある質問

    ここからは教育ローンについてよくある質問について、その回答と合わせて紹介します。

    教育ローンにはどんな種類がある?
    民間の金融機関が提供する「民間の教育ローン」と、日本政策金融公庫が提供する「国の教育ローン」の2種類あります。国の教育ローンは民間の教育ローンより金利は低く設定されている一方で利用条件を満たさないと利用ができません。民間の教育ローンは借入可能額の上限が高い金融機関もあるため、用途に合わせて申込みを検討しましょう。
    教育ローンの金利相場はどのくらい?
    教育ローンの金利相場は約1%~4%になります。国の教育ローンは固定金利で1.95%です(令和5年5月時点)。民間の教育ローンの金利はさまざまで、固定金利か変動金利によっても異なります。キャンペーンの適用により低金利で借りられる場合もあるので、申込みの際は事前に各金融機関のローン情報を確認しましょう。
    教育ローンの審査基準とは?
    教育ローンの審査基準は、契約者に返済能力があるかを重視されるのが一般的です。金融機関によって審査基準は異なりますが、他に返済をしないといけない負債があったり信用情報にキズがあると審査に通りにくい可能性があります。
    教育ローンの返済方法は?
    教育ローンの返済方法は、一般的に「元利均等返済」になります。元利均等返済は、毎月の返済額が均等になるように設定されるので返済計画が立てやすいのがメリットです。返済が進むほど元金が減るので利息額は減りその分元金の返済額が増えていきます。一括返済や繰上返済を利用して利息を抑えることも検討しましょう。
    教育ローンのお金を借りるまでの流れは?
    教育ローンを利用するには、まずローンの申込みをしてから各金融機関で実施する仮審査と本審査に通過する必要があります。本審査を受けるには契約者の本人確認書類などの書類提出が必要となります。審査に通過をして契約を締結後に契約者の口座に入金がされる流れとなります。
    教育ローンを利用するには保証人が必要?
    教育ローンは一般的に保証人が不要です。理由は保証会社が保証人の役割を担っているためです。保証会社とはローンの契約者が返済できなくなった際、本人に代わり借入先の金融機関に返済を行う会社です。また、国の教育ローンも教育資金融資保証基金の保証を受ける場合は保証人は不要になりますが、保証人を立てることも可能です。
    教育ローンの借り入れまでの日数はどのくらい?
    教育ローンの申込みから借り入までの日数は金融機関によって異なります。民間の教育ローンの場合は一般的に2週間~3週間程度です。国の教育ローンは3週間から1ヵ月と民間の教育ローンよりも時間がかかるため余裕を持って申込みをするとよいでしょう。

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