【第117回】家族名義の不動産でも不動産担保ローンは組める?知らないと危険な仕組み・条件・注意点を解説
教育資金や医療費など、まとまった支出が必要になった際、資金調達の方法として不動産担保ローンが選択肢に挙がることもあるでしょう。
ただし、家族名義の不動産を担保にして借り入れを行う場合、「本当に借りられるのか」「名義人の同意はどこまで必要なのか」「家族に迷惑がかからないか」など、事前に確認すべき点が多くあります。
この記事では、家族名義の不動産で不動産担保ローンを利用する仕組みを中心に、利用条件や同意の範囲、手続きのポイント、注意点までを分かりやすく解説します。
家族とのトラブルを避けるためにも、正しい知識を整理しておきましょう。
この記事は約12分30秒で読むことができます。
お急ぎの方、不動産担保ローンのランキングを知りたい方は、このページ下部のこちらをご覧ください。
1. 家族名義の不動産でも、不動産担保ローンは組める?
ここでは、家族名義の不動産が担保として扱われる場合の基本的な考え方について解説します。
1-1 家族名義の不動産でも担保にできる
そもそも家族名義の不動産を担保にできるのでしょうか。結論からいうと不動産担保ローンの仕組みとして、担保の設定自体は可能です。
なぜなら、不動産担保ローンとは、お金を借りたい方が融資を受ける際に、金融機関側がその不動産の価値を担保として抵当権を設定する仕組みだからです。仮に返済が難しくなった場合には担保となっている不動産を売却して債権を回収します。
1-2 担保として認められる家族の範囲は?
家族といってもどこまでの範囲が対象になるのでしょうか。
具体的な家族の範囲は金融機関によって異なりますが、多くの金融機関では「配偶者」「親・子」「兄弟姉妹」「祖父母・孫」「叔父・叔母・甥・姪」など、3親等以内の親族を対象としています。
ただし、担保として提供するためには、名義人本人の明確な同意を正式に得る必要があります。
つまり、名義人が担保提供に同意しないかぎり、不動産担保ローンは利用できないのです。
さらに、共有名義の不動産だと共有者全員の同意が原則として必要なため、一部の持分を担保として設定することを敬遠する金融機関も多くみられます。
1-3 家族名義の不動産だとローン審査はどう変わる?
家族名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する場合、本人名義の不動産よりも審査が厳しめになる傾向にあります。
なぜなら、不動産担保ローンの申込人と担保となる不動産の名義人が異なるため、金融機関側としても、「本当に名義人の承諾をきちんと得ているのか」を丁寧に確認する必要があるからです。
名義人は返済を行う立場ではありません。そのため、後々、担保として提供する意思が変わる可能性も考えられます。金融機関は、こうしたトラブルが発生しないかという点も、審査において重視します。
特に名義人が高齢の場合は、契約内容やリスクを十分に理解できているかという判断能力が慎重に確認されます。
また、高齢でなくても判断能力に問題があると判断される場合には、本当に本人の意思による合意かどうか、合意の方法や手続きの妥当性を厳しくチェックする傾向があることも知っておきましょう。
2. 家族名義の不動産を担保にするための3つの基本ルール
ここでは、家族名義の不動産を担保にして不動産担保ローンを利用する際に、確認しておくべき基本的なルールを解説します。
2-1 名義人の同意がなければ担保にできない
いくら家族名義の不動産であっても、名義人の同意がなければ担保として提供することはできません。
審査では、金融機関は名義人本人が自分の不動産が担保になるリスクを十分に理解し、納得したうえで同意しているかを必ず確認します。
なぜなら、お金を借りた本人がお金を返せない状態になった場合、名義人の不動産が売却される可能性があるからです。
同意は口頭だけでなく、きちんと契約書を交わすか、同意書への署名と押印が必要です。
他人の借り入れにおいて自分の不動産を担保として提供する名義人は、多くの場合「物上保証人」として契約に関与する立場になります。
2-2 担保にするには、名義人の協力で抵当権を設定する必要がある
不動産担保ローンでは、融資にあたり、担保として提供された不動産に抵当権(または根抵当権)を設定します。
抵当権を設定することで、金融機関は返済が滞った際に担保として提供された不動産を売却して融資金額の回収にあてることができるのです。
抵当権を設定するには、登記を行う必要があり、その登記は名義人の同意と協力がなければ行えません。
そもそも、実際の登記手続きでは、名義人本人の確認書類や印鑑証明書の提出が必要です。登記手続きを司法書士に任せる場合でも、名義人の協力が大前提になります。
2-3 家族名義の不動産の取扱いは金融機関ごとに異なる
家族名義の不動産を担保にできるかどうかは、金融機関によって判断が異なります。
金融機関によっては、家族名義の不動産の範囲を配偶者や親など近親者に限るケースも見られます。また、名義人の年齢や判断能力、不動産の状態によっては担保にできるかの判断が厳しくなります。場合によっては担保としての提供を断られる可能性もあります。
そのため、家族名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する際には、事前に「家族名義の不動産でも申込みが可能か」を金融機関に確認しておきましょう。その際には必要資料や条件を併せて聞いておくと安心です。
3. 【家族構成別】担保にできるケースと注意点
家族名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する場合、不動産の名義人が誰かによって、金融機関の審査基準や注意点は異なります。
ここでは、よくある家族構成別に、担保にできるケースと注意点を具体的に解説します。
3-1 【ケース1】親名義の実家を担保にローンを利用する場合
お金が必要になった子どもが、親名義の実家を担保に不動産担保ローンの利用を検討するようなケースです。
親名義の不動産を担保にお金を借りるケースは、家族名義の不動産の中でも比較的多くみられます。
この場合、不動産の名義人である親本人が担保として提供することに同意し、物上保証人として契約に関与することが、不動産担保ローンを利用する大前提です。
ただし、親が高齢の場合だと、「契約内容をしっかりと理解しているか」や、「名義人(親)本人の自由意思による同意か」といった点が審査の過程で慎重に確認されます。
また、実家に住宅ローンが残っている場合、まだ抵当権が残っている状態のため、担保順位の関係で不動産担保ローンを利用できない可能性もあります。
3-2 【ケース2】亡くなっている親名義の不動産を担保にローンを利用する場合
親が亡くなっており、その不動産を担保に不動産担保ローンを利用したいと考えるケースもあります。ただし、名義が親のまま(相続登記が未了)の状態では、原則としてそのまま担保にして借りることはできません。
なぜなら、相続が発生していても、登記上の名義が親のままだと「誰が正式に担保提供できる権利者か」を金融機関が確認できないためです。権利関係が確定していない状態では、抵当権を設定する手続きも進められません。
そのため利用するには、まず相続人を確定させ、必要に応じて遺産分割協議を行い、相続登記(名義変更)を完了させることが必要です。
相続登記が完了してはじめて、金融機関が担保として取り扱えるかどうかを具体的に検討できるようになります。
3-3 【ケース3】相続予定の親名義の不動産を担保にローンを利用する場合
相続する予定の親名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する場合、相続前の段階ではまだ担保としては利用できません。
この場合も相続登記の完了を待つ必要があります。具体的には、相続人が確定し、相続登記が完了したタイミングで、不動産担保ローンが申込めます。
なお、親がまだ生きており、かつ親自身が担保として提供することに同意し、かつ物上保証人として契約に関与するのであれば、「親名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する」ケースに該当し、担保として認められる可能性はあります。
3-4 【ケース4】配偶者名義の自宅を担保にローンを利用する場合
配偶者名義の自宅を担保に不動産担保ローンを利用する場合は、配偶者の同意が必要です。
この場合、契約上は配偶者が担保提供者つまり物上保証人として関与する形が一般的です。金融機関によっては、状況に応じて、配偶者を「連帯保証人」もしくは「連帯債務者」として関与することを求めるケースもあります。
夫婦共有名義の不動産でも、共有名義である以上、自分の持分以外の名義人(配偶者)の同意が必要です。
3-5 【ケース5】兄弟姉妹と所有する不動産を担保にローンを利用する場合
兄弟姉妹と所有する不動産を担保にして不動産担保ローンを利用する場合も、名義人全員の同意が必要です。例えば親が残した家を兄弟姉妹3人で相続し、それぞれ3分の1ずつの持分で所有している不動産などが典型的な例です。
この場合、自分以外の2人の兄弟姉妹に対して、所有している不動産を担保に不動産担保ローンを利用する同意を得なければなりません。
特に相続による共有名義の場合、共有者全員の同意が必要となり、相続した方が多いほど同意までの手間がかかります。
また、共有者のうち1人でも同意しない場合、その不動産を担保にはできません。
3-6 【ケース6】子ども名義の不動産を担保に親がローンを利用する場合
親が子ども名義の不動産を担保にお金を借りるケースも考えられます。
ただし、その場合、金融機関の判断は特に慎重になりがちです。判断において重要なポイントは、「子どもが成人しているか」、もしくは「未成年か」という点です。
名義人が未成年の場合、法律上の制限があることから担保として提供することが難しく、金融機関でも取り扱い不可としているところが多くみられます。
一方、名義人が成人している場合でも、「子ども本人が担保提供者となるリスクを十分に理解しているか」など、単に親に頼まれただけの形式的な同意でないことを厳しく確認されます。
4. 親名義の不動産を担保にする前に確認したいポイント
ここでは、親名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する際に、事前に整理しておきたいポイントを解説します。
4-1 親本人の同意と契約関与が必須になる
親名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用するには、名義人である親本人の明確な同意が不可欠です。「親の不動産だから」「いずれ相続するから大丈夫だろう」といった思い込みで進めるのは禁物です。
原則として、他人名義の不動産を名義人に無断で担保として提供することはできません。
金融機関は、借りた人の返済が困難な状況になった場合に、担保となる不動産を処分する権利を設定する必要がありますし、その不動産の名義が借りた本人の名義でない場合には、名義人自身にそのリスクを知ってもらわなければならないからです。
もし意思の疎通が不十分だと判断された場合、不動産担保ローンの利用自体を断られる可能性もあります。
同意の具体的な方法には、面談や同意書への署名押印など、金融機関によって異なります。事前に具体的な手続き内容を確認しておきましょう。
4-2 高齢の親は判断能力の確認が重視される
親が高齢の場合は、特に気をつけなければなりません。
なぜなら、金融機関は高齢の親の判断能力をチェックし、実際の契約内容やリスクを十分に理解しているかを確認するからです。
もし、判断能力に問題があると判断された場合、不動産担保ローンに申込めない可能性が高く、申込めたとしても、成年後見制度の利用など追加の手続きが求められることがあります。
成年後見制度を利用するには、家庭裁判所に申立てを行い、後見人を決めなければなりません。その分、利用までの時間がかかってしまう点に注意が必要です。
4-3 相続登記が完了していない不動産は担保にできないことがある
亡くなった親名義の不動産や、相続登記が完了していない不動産は、原則としてそのままでは担保として利用できません。
登記上の名義が亡くなった方のままでは、法的に担保として認められないためです。そのため、相続登記を行い、名義を相続人に変更する必要があります。
相続登記には遺産分割協議や全相続人の合意が求められるケースがありますので、手続きに時間がかかる可能性もあります。
また、相続人が自分だけならいいのですが、複数人での共有名義になる場合は、相続登記を行った後に、ほかの名義人に対して担保とすることについての同意を得なければなりません。
5. 共有名義の不動産を担保にする際に知っておきたいポイント
担保にしたい不動産が、共有名義となっているケースもあります。
ここでは、共有名義の不動産を担保にする際に押さえておきたい基本的なポイントを解説します。
5-1 共有名義の不動産は、権利関係が複雑になりやすい
共有名義の不動産は、複数の所有者がおり、それぞれの持分をもって所有しています。
そのため、単独名義の不動産よりも権利関係が複雑で、同意を得るまでに時間がかかるケースも多く見られます。
共有名義の不動産を担保にするなら、まず名義人の人数や住所などを把握しておきましょう。また、登記簿に書かれている内容と氏名や住所が異なる場合は、変更する手続きも行ってもらわなければなりません。
事前に該当する不動産の登記簿を取り寄せ、チェックしておくとよいでしょう。
5-2 不動産全体を担保にする場合は、共有者全員の同意が必要になる
共有名義の不動産全体を担保として提供するには、共有者全員の同意が必要です。1人でも同意しない方がいる場合、その不動産を担保にすることはできません。
金融機関でも、共有名義の不動産全体を担保にするにあたって、共有者全員にきちんと説明を行ったうえで同意を得ているか、また、仮に返済ができない状態になったときのリスクも理解しているかなどを審査の際に重視します。
同意を得るにあたっては、無理のない返済計画を提示するとともに、契約内容についてもしっかりと納得してもらうことを心がけましょう。
5-3 自分の持分だけを担保にする場合は、制約が生じることがある
共有名義の不動産のうち、自分の持分(共有持分)だけを担保にして不動産担保ローンを利用する選択肢もあります。
ただし、一般的な金融機関では、共有持分だけを担保とした融資には消極的な傾向があります。なぜなら、返済ができない状態になった際に、持分だけを売却することについて、ほかの共有者の了解が得られず、売却できない可能性があるからです。
売却できなければ、融資金額を回収することができず、金融機関としても貸し倒れのリスクを考慮します。その結果、融資不可の判断を下す可能性は否定できません。
自分の持分だけを担保に借り入れができるかどうか、事前に金融機関に確認しておきましょう。
5-4 共有持分は、担保評価額が低く見られることがある
共有持分のみだと、不動産全体よりも担保評価額が低く見られることがあります。共有持分は不動産全体の権利の一部のため、市場での流動性が低く、担保評価額も下がる傾向にあるのです。
担保評価額は借入可能額に比例するため、評価が低くなるぶん、借入可能額も低くなってしまいます。その結果、借入可能額が希望する金額に届かない可能性もあります。
持分のみでの担保評価方法については、金融機関や専門の取り扱い業者によって基準が異なります。
共有持分のみを担保にしてお金を借り入れたいなら、専門の取り扱い業者などを頼ってみるのもいいかもしれません。
6. 家族名義の不動産を担保にローンを利用する手続きの流れ
家族名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用する場合は、名義人の同意や事前確認を行ったうえで、審査・登記手続きを経て融資が実行されます。
そして、この一連の手続きは、名義人と一緒に進める必要があります。
ここでは、家族名義の不動産を担保にローンを利用する際の一般的な手続きの流れを解説します。
6-1 【ステップ1】名義人に事情を説明し、担保に出す同意を得る
家族名義の不動産を担保にする場合、名義人本人の明確な同意を得ることが前提です。なぜなら、名義人本人はローンを利用するにあたって「物上保証人」として契約に関与する立場にあるからです。
そのため、担保として提供する理由やリスクを名義人本人に丁寧に説明することが重要なポイントです。
また、申込みを受ける側の金融機関も、名義人本人が担保として提供することに同意しているか、またリスクをきちんと理解しているかを審査において重視します。
同意は本人が自分の意思で行っていなければなりません。形式的な同意だけだと、不十分だと扱われる可能性がある点にも注意しておきましょう。
6-2 【ステップ2】金融機関へ相談し、対応可否を確認する
名義人本人の同意を得たとしても、金融機関が不動産担保ローンの申込みを受け付けてくれるとはかぎりません。金融機関によっては、家族名義の不動産を担保とするローンを取り扱わないところもあるため、正式に申込む前に確認しておきましょう。
特に親名義の不動産や配偶者名義の不動産などのケースのほか、共有名義の不動産や相続登記が完了していない不動産だと、ローンを利用するにあたって、条件が追加されたり、事前の手続きが必要になったりするケースも考えられます。
6-3 【ステップ3】ローンの申込みから審査・契約まで進める
金融機関への申込みが完了したら、金融機関側にて、申込者の返済能力や担保として提供された不動産の評価などをもとに審査が行われます。
またこの段階で、名義人本人に対しても、担保提供者になることについての確認や同意内容、ローンを利用することについての関与の範囲などが確認されます。
審査の際には、金融機関が求める書類を提出する必要があり、種類も多岐にわたります。審査をスムーズに進めるためにも、どのような書類が必要なのかを確認し、事前に準備しておきましょう。
審査に通過すれば、不動産担保ローン契約の締結手続きに進みます。
6-4 【ステップ4】抵当権を設定するための登記手続きを行う
不動産担保ローンでは、担保として提供された不動産に金融機関が抵当権を設定します。その際には登記手続きが必要です。
登記手続きは専門的な知識が必要なため、実務的には、金融機関が指定もしくは紹介する司法書士に依頼するのが一般的です。
このときに名義人本人が立ち会い、本人確認書類や印鑑証明書の提出を求められるケースもあるため、必要に応じて事前に名義人本人に日程を伝え、立ち会ってもらえるよう調整しましょう。
6-5 【ステップ5】融資が実行され、契約内容にそって資金を利用する
抵当権設定登記が完了すると、契約内容に基づいて融資が実行されます。具体的には、申込みの際に指定した口座に金額が振り込まれます。
そして融資実行後は、契約時に定めた利用目的にそって資金を使わなければなりません。
例えば、資金を借り入れる際の目的が「不動産投資」だった場合、自分が住む家を購入したり、生活費にあてたりはできません。
目的以外の使途に利用したことが判明した際には、契約違反として不動産担保ローン契約自体が解約され、残債の一括返済を求められる可能性がありますので、決められた目的以外の利用は絶対にしないようにしてください。
不動産担保ローンは、融資額が大きく、返済期間も長期になりやすいため、資金使途については事前にしっかりと確認し、契約内容を守って利用することが大切です。
7. 家族名義の不動産担保ローンは「事前の同意と理解」が不可欠
家族名義の不動産を担保に不動産担保ローンを利用することは可能です。
ただし、その際に重要なのは、不動産の名義人本人が担保として提供することについてのリスクを十分に理解したうえで同意しているかどうかです。
もしリスクを説明しないまま話を進めていると、後になって返済トラブルや不動産の処分、相続時の家族間トラブルなどにつながる可能性があります。
家族名義の不動産を担保にすることは、資金を借り入れるだけでなく、その後の家族関係にも影響を及ぼします。そのため、同意を得る際には、焦らずに話し合い、納得したうえで判断してもらうようにしましょう。
8. 家族名義の不動産担保ローンに関するよくある疑問
ここでは、家族名義の不動産担保ローンについてよくある質問を、回答と合わせて紹介します。
8-1 家族に知られずに不動産担保ローンを組める?
家族に知られず、不動産担保ローンを組むことは原則としてできません。
なぜなら、家族名義の不動産を担保にする場合、名義人本人の同意と契約への関与が必要だからです。具体的には、担保を提供する名義人本人が物上保証人となり、契約書への署名押印や本人確認に応じる必要があります。
8-2 住宅ローンを返済している不動産を担保にできる?
仮に、担保として提供する家族名義の不動産が、住宅ローンの返済中だった場合、担保にできるかどうかは条件によります。
なぜなら、住宅ローン返済中ということは、既に抵当権が設定されており、これから借り入れる金融機関の抵当権の順位が後になってしまうからです。
住宅ローンの残債額が多い場合や、不動産の評価額に余裕がないケースでは、担保として認められない可能性があることも覚えておきましょう。
8-3 家族名義の不動産を担保にできない場合の代替手段は?
名義人である家族の同意が得られない、または権利関係が整理できないなどのケースでは、不動産担保ローンを利用できません。
その際には、無担保ローンや自分が保有する共有持分のみを担保として申込める専門の金融機関に依頼してみましょう。
無理に同意を得ようとすると、家族関係が悪化し、後のトラブルにつながる要因にもなりかねません。将来にわたって有効な関係性を築くためにも、家族名義の不動産を担保にするリスクと条件のバランスの両方をみながら判断することが大切です。
8-4 親名義の不動産を担保にする場合、親は連帯保証人になる必要はある?
親名義の不動産を担保にする場合でも、親が連帯保証人になる必要は原則としてありません。
親は連帯保証人ではなく、担保提供者である物上保証人として関与するのが一般的ですので、返済義務まで負う必要はないと判断されるケースが多くみられます。
ただし、申込者の返済能力に不安がある場合などでは例外的に連帯保証人を求められるケースもあります。
また、金融機関によっても取り扱いが異なるため、事前に物上保証人だけで大丈夫なのか、それとも連帯保証人も必要なのかを事前に確認しておきましょう。
ライター紹介
- 氏名
- 新井 智美(あらい ともみ)
- 保有資格
- ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
- 主なキャリア
- コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆及び監修も行い、現在年間200本以上の執筆及び監修をこなしている。これまでの執筆及び監修実績 は1,500本以上。
- 前の記事へ
- 次の記事へ
関連記事
人気記事
当サイトについて
ローンプラス(以下、当サイト)は株式会社オプトにより運営・管理されています。
当サイトは各種ローン商品などに関する情報の提供を目的としており、ローンの申込み、及び契約締結の代理、媒介、斡旋などを行うものではありません。
掲載情報について
当サイトに掲載されている融資の審査に関する内容につきましては、特定の金融機関がお申込みされたお客様に対して独自に行うものであり、当社は審査の過程および結果については一切関与しておりません。また、特定の金融機関の審査への適合性、正確性、完全性について保証するものではありません。融資の審査に関する情報などに基づいて被ったいかなる損害についても、当社は一切の責任を負いません。ローンの申込み、及び契約締結に関するすべての決定は、ご自身の判断で行うようお願いいたします。
融資の審査に関する情報や、金利、借入条件、キャンペーンなどの詳細については、金融機関から直接提供される正確かつ最新の情報を必ずご確認ください。
なお、当サイトに掲載されている情報は無断転載、無断使用を固く禁じます。
