【第62回】教育ローンは学生本人名義でも組める?審査条件・借りられないときの対処法
本記事では、学生本人でも利用できる教育ローンについて解説するとともに、審査基準や借り方の手順についても紹介します。進学費用について悩んでいる方は、ぜひお役立てください。
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お急ぎの方、教育ローンのランキングを知りたい方は、このページ下部のこちらをご覧ください。
1. 学生の本人名義でも教育ローンを借りられる
学生が教育ローンを利用することについては、不可能な話ではありません。成年年齢の引き下げにより、18歳であっても利用できる教育ローンも存在します。ただし、学生が教育ローンを利用するためには、教育ローンの利用条件を満たしたうえで、審査に通過しなければなりません。
現時点では、一般的に学生本人が教育ローンに申込んだとしても、審査に通過するのは難しいといわれています。それはいったいなぜなのでしょうか。
教育ローンは返済を前提とした金融商品であるため、金融機関は申込者の返済能力を重視します。そのため、学生本人が申込む場合も社会人と同水準の安定した収入が求められることが一般的です。
実際に学生本人が契約するケースとしては、働きながら学び直しを目指す社会人学生や、夜間部・通信制大学へ通いながらフルタイムで働いている方などが挙げられます。
一方、高校卒業後にそのまま大学へ進学する18〜19歳の学生が本人名義で申込める教育ローンは多くありません。利用できる商品は限られるため、事前に申込み条件をよく確認することが大切です。
1-1 大学進学にかかる費用はどれくらい
実際に大学に進学する際の費用はどのくらい必要になるのでしょうか。以下に、自宅・自宅外通学の場合の国立、私立文系、私立理系、私立家政・芸術・体育・保健科、私立医歯系、私立短大の教育費総額について、一覧にしてみましたので参考にしてください。
| 自宅通学 | 自宅外通学 | |
|---|---|---|
| 国立(4年) | 524.6万円 | 800.9万円 |
| 私立文系(4年) | 709.9万円 | 997.4万円 |
| 私立理系(4年) | 856.0万円 | 1,143.5万円 |
| 私立家政・芸術・体育・保健科(4年) | 786.9万円 | 1,074.3万円 |
| 私立医科歯科系(6年) | 2,509.2万円 | 2,923.1万円 |
| 私立短大(2年) | 358.8万円 | 484.9万円 |
※2026年時点
出典:生命保険文化センター「大学生にかかる教育費はどれくらい?」
このように、自宅通学と自宅外通学では下宿代を含む費用の差が発生するとともに、国立か私立か、さらには文系か理系か、医科歯科系かによって教育費の総額には4倍以上の差が生じます。
このような費用を工面するためには、それまでに準備していたお金だけでは足りず、教育ローンを利用して学費などの支払いにあてようと考える方も少なくないでしょう。
なお、これらの金額は大学入学後に必要となる費用の総額です。
実際には、受験料や入学金、前期授業料など、進学前にまとまった資金を用意しなければならない点に注意が必要です。
さらに、日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は、原則として入学後に振り込まれるため、進学前に必要となる資金には利用できません。
そのため、入学前の費用を教育ローンで準備し、入学後は奨学金を活用するという方法を選ぶ方も多くいます。
2. 教育ローンの審査基準とは
では、実際に教育ローンを利用しようとした場合の審査基準はどのようになっているのでしょうか。以下に詳しく解説します。
2-1 学生本人に安定した収入がある
まず、利用しようとする学生本人に安定かつ継続した収入があることが、審査に通過する条件です。
教育ローンを提供する金融機関の中には正社員や派遣社員、契約社員でなくても、アルバイトやパートなどで安定した収入があれば申込可能としているところも少なくありません。そのため、数年間同じアルバイトを続け、基準を満たす安定した収入があるならば、申込んで審査に通る可能性もあります。
なお、株式投資やFXによる利益、ギャンブルによる収入は、安定した収入とはみなされないことに注意しましょう。
一方で、アルバイトの収入については金融機関ごとに判断が分かれる点に注意が必要です。
金融機関によっては、アルバイトやパートによる収入だけでは「安定した収入」と認めない場合があるためです。また、学生の場合は現在の収入だけではなく、入学後も同程度の収入を継続して得られる見込みがあるかどうかも確認されます。
アルバイトを減らす予定がある場合などは、返済能力が低いと判断される可能性があることも覚えておきましょう。
2-2 成人している
ローンの契約を締結するためには、成人していることが一つの要件になります。2022年4月より成年年齢がこれまでの20歳から18歳に引き下げられましたが、金融機関が取り扱うローンについては、依然として20歳以上であることを要件としているところが多く見られます。
とはいえ、必ずしも20歳以上でなければ教育ローンを利用できないということではありません。金融機関が提供する教育ローンの中には申込時年齢が18歳以上であることを要件とするものもあります。
金融機関によっては、18歳以上を対象としていても、18歳から20歳未満は店舗窓口での申込みに限定するなど、手続き面で条件を設けている場合があります。
また、商品によって年齢要件は異なるため、申込み前に各金融機関の公式サイトで最新の条件を確認しておきましょう。
2-3 親の扶養に入っておらず、仕送りなどをもらっていない
教育ローンの審査に通過するためには、本人に返済能力があるかどうかを認めてもらう必要があります。そのためには教育ローンを申込む学生本人が、経済的に自立していなければなりません。
具体的には、親の扶養に入っておらず、仕送りももらっていない状況にあることが求められます。仮に親の扶養に入っている状態であるならば、教育ローンに申込んだ際、金融機関は「なぜ親の名義で教育ローンを申込まないのだろう」と疑問に思うでしょう。
また、仕送りがあると必ずしも審査に通らないというわけではありませんが、「仕送りがないと生活できない=返済能力に問題あり」と判断される可能性は否定できません。
2-4 自分の稼ぎで生活費を賄えている
学生本人に返済能力があるかを判断する基準の1つに、自分で生活ができるだけの収入があるかどうかが挙げられます。
具体的には、家賃や光熱費、国民年金保険料や民間で加入している保険料などを支払えるだけの収入があるならば、学生本人でも教育ローンが利用できる可能性があります。
2-5 職場を辞める予定がない
ローンを組むということは、借りたお金を返済していかなければならないことを意味します。
そのため、金融機関は申込者が現在の勤め先を辞める予定がなく、安定した収入が得られるかをチェックし、「融資したお金がきちんと完済されるかどうか」を判断します。
3. 教育ローンを契約する手順
教育ローンを利用する際は、申込みから融資までにいくつかの手続きが必要です。金融機関によって細かな流れは異なりますが、おおまかな手順は共通しています。
3-1 教育ローンを契約する4つのステップ
教育ローンを利用する手順は以下のとおりです。
- 申込み:金融機関によって申込方法は異なります。インターネットやFAX、電話、店舗窓口などが用意されています。
- 審査実施および結果の通知:申込時に申告した内容に基づき、審査が行われます。同時に信用情報機関に照会をかけ、信用情報に問題がないかを確認します。審査の結果、融資を行っても問題ないと判断した場合、審査に通過した旨の連絡がくるのでそれまで待機しましょう。
- 契約:審査に通過した後は、契約手続きに移行します。契約手続きは、金融機関の窓口で行う場合のほか、Web上で完結できる商品もあります。契約の際に必要となる書類は金融機関によって異なりますので、事前に確認のうえ、漏れのないよう準備しておきましょう。
- 融資実行:契約手続きが完了すると、融資が実行されます。融資の方法は契約の際に申告した口座に振り込む方法で行われるのが一般的です。融資が実行された後は、返済が開始します。
3-2 申込みから融資実行までにかかる期間
教育ローンは、申込んですぐに融資を受けられるとはかぎりません。
申込みから融資実行までの期間は金融機関によって異なりますが、民間の教育ローンではおおむね2〜3週間、国の教育ローンでは3週間〜1ヶ月程度が目安です。
注意したいのは、大学や専門学校の入学金・授業料には納付期限があることです。
合格発表から納付期限までが2週間程度しかないケースも珍しくなく、申込みが遅れると期限までに資金が間に合わない可能性があります。
多くの金融機関では、合格前でも申込みを受け付けています。進学先の候補が決まった段階で早めに準備を始めておくと、資金不足を防ぎやすくなるでしょう。
3-3 申込みに必要な書類
教育ローンの申込みおよび契約締結の際に必要となる書類の代表的なものは、以下のとおりです。
- 本人確認書類:運転免許証・パスポート・マイナンバーカードなど
- 資金使途が分かる書類:教育ローンは目的別ローンの一つです。そのため、教育資金に使ったことが分かる書類を求められます。具体的には学費の領収書や下宿費用の内容が分かる契約書の控えなどが必要です。
- 収入証明書類:返済能力を確認するための収入証明書類が必要です。源泉徴収票や納税証明書など、金融機関が指定する書類を提出しましょう。
- 印鑑:契約手続きの際に必要です。合わせて印鑑証明書を求める金融機関もあります。また、契約手続きの際には、融資金額を振り込むための口座情報を提出する必要があります。
なお、合格前に申込む場合は、合格通知書のかわりに受験票の写しなどで対応できるケースもあります。ただし、融資実行前には合格を証明する書類の提出を求められるのが一般的です。
また、学生本人が申込む場合は、直近の源泉徴収票や給与明細などの収入証明書類に加え、勤務先や勤続年数を確認するため健康保険証資格情報の提出を求められることもあります。
ここまで述べた内容は代表的な必要書類の一例です。詳細は各金融機関によって異なりますので、申込時および契約時に確認して準備するようにしてください。
4. 契約前に確認しておきたい教育ローンのポイントとは
教育ローンを申込む際には、契約後に「こんなはずではなかった」ということにならないためにも、以下の点について事前に確認しておきましょう。
4-1 主な資金使途
教育ローンは目的別ローンの1つであるため、教育にかかる費用に使用するものでなければなりません。
主な資金使途としては、以下のものがあります。
- 受験料や受験するために必要な交通費および宿泊費用
- 教育を受けるために必要な費用(テキスト代、教材費、通学費、パソコンの購入費など)
- 自宅外通学の場合にかかる下宿費用(家賃のほか、敷金および礼金も含む)
- 入学金や授業料など学校に納める費用
- 進学のために必要な塾もしくは予備校に通う費用
- 資格取得費用(就学のために必要な資格など)
資金使途は、教育ローンの商品によって異なるので、取り扱う金融機関のホームページで確認しておきましょう。
教育ローンは教育費であれば何にでも利用できるとは限りません。商品によっては、学校へ直接支払う入学金や授業料にしか利用できないものもあります。
一方で、教材費やパソコン購入費、資格取得費用、受験料、通学費、下宿費用まで対象となる商品もあります。
そのため、まずは「何のために借りるのか」を整理したうえで、資金使途の対象範囲を比較することが大切です。
4-2 融資対象となる入学先・在学先
教育ローンは義務教育を終えた方が利用できるもので、具体的には中学校卒業者以上が対象です。
また、融資対象となる学校も条件を満たす必要があります。例えば国の教育ローンにおいて融資対象となる学校とは、修業年限が3ヶ月以上の以下の学校です。
- 高等学校、高等専門学校、特別支援学校の高等部
- 短期大学、大学、大学院、専門職大学院(法科大学院など)
- 専修学校、各種学校(予備校、デザイン学校など)
- 外国の高等学校、高等専門学校、短期大学、大学、大学院、語学学校(ただし、原則として3ヶ月以上の留学に限る)
- 職業能力開発校などといった教育施設
出典:日本政策金融公庫「ご融資の対象となる学校」
4-3 返済方法
ローンの返済方法には「元利均等方式」と「元金均等方式」がありますが、一般的に用いられているのは「元利均等方式」です。
元利均等方式とは、完済までの毎月の返済額が一定で、最初は利息分の支払いが多く、返済が進むにつれ、元本の割合が大きくなる返済方法です。
一方「元金均等方式」とは、元本の額を返済回数で割り、その元本に応じた利息を合わせて返済します。そのため、返済開始当初は返済額が大きいものの、返済が進むにつれ返済額が少なくなっていく点が元利均等方式と異なるところです。
教育ローンは、在学中から返済が始まることが一般的です。これは、卒業後に返済が始まる奨学金との大きな違いです。
毎月元金と利息を返済する方法のほか、元金据置型を選べる商品もあります。元金据置型では、在学期間中は利息のみを支払い、卒業後から元金と利息を合わせて返済します。
金融機関によっては、在学期間に加えて1年間、長いところでは最長5年程度まで据置期間を設定できる商品もあります。ただし、据置期間は返済が免除されるわけではありません。
元金の返済を後回しにする制度であり、その間も利息は発生し続けます。そのため、据置期間を利用すると毎月の負担は軽くなる一方、返済総額は増える点も理解しておきましょう。
4-4 金利タイプ
教育ローンには、大きく分けて固定金利と変動金利の2種類があります。
変動金利は、市場金利に応じて定期的に見直されるため、固定金利より低く設定されることが多い傾向があります。一方で、将来的に金利が上昇すると返済額が増え、返済総額が当初の想定を上回る可能性があります。
固定金利は借り入れ時の金利が完済まで変わらないため、返済計画を立てやすい点がメリットです。ただし、市場金利が下がっても返済額は変わりません。
なお、国の教育ローンは固定金利のみとなっている一方、民間の教育ローンは変動金利を採用している商品が多く見られます。
返済期間が長くなるほど金利変動の影響は大きくなるため、借入額や返済期間をふまえて、自分に合った金利タイプを選ぶことが大切です。
5. おすすめの教育ローン
ここからは、学生本人が使える可能性のある教育ローンを紹介します。教育ローンには、国が提供するもの、民間の金融機関が提供するもの、学校と金融機関が提携しているものがあります。それぞれの特徴や内容を比較し、自分に合った教育ローンを選ぶようにしましょう。
※いずれも2026年8月時点の情報を参考としています。
5-1 国の教育ローン:教育一般貸付(日本政策金融公庫)
日本政策金融公庫が行っている教育費に関する貸付制度です。申込者は原則として保護者(主に生計を維持する方)で、学生本人はほとんど利用できません。
比較的低金利(固定金利)で長期間借りることができます。所得要件は、扶養している子どもの数によって異なります。
例えば扶養している子どもの数が2人であれば、世帯年収の上限額は原則として890万円です。
審査もしくは契約時に本人の来店が必要になることもありますが、来店不要で手続きが完了するケースもあります。
国の教育ローンは、借入金額が比較的少額で、世帯年収が低い方におすすめです。金利も低く、さらにひとり親などに対しては金利の優遇が設けられています。
| 借入金額 | 350万円 (自宅外通学・大学院・海外留学など一定要件で450万円) |
|---|---|
| 金利 | 4.05%(固定金利) |
| 担保・保証人 | 担保:不要、保証人:連帯保証人もしくは(公財)教育資金融資保証基金から選択 |
| 申込条件 | ・世帯年収(所得)要件に該当していること |
| 申込方法 | ・インターネット ・郵送 |
| 返済期間 | 最長20年 |
| 必要書類 | ・借入申込書 ・住民票(写し)もしくは住民票記載事項証明書 ・運転免許証(両面)、マイナンバーカード(表面のみ)もしくはパスポート(顔写真のページおよび現住所などの記載があるページ) ・源泉徴収票もしくは確定申告書の控え ・預金通帳や領収書など(直近6ヶ月以上の支払い状況が分かるもの) (以下、必要に応じて必要となる書類の一例) ・合格を証明できる書類 ・在学を確認できる書類 ・資金使途を確認できる書類 ・自宅外通学を確認できる書類 |
5-2 民間の教育ローン:77教育ローン(七十七銀行)
仙台市に本店がある七十七銀行が提供する教育ローンです。七十七銀行での住宅ローン利用者や七十七銀行を給与振込口座にしている方等に対して、金利の優遇が用意されています。
在学期間に応じて、最長5年の据置期間が設けられているため、無理のない返済計画を立てられます。資金使途は、教育に関する費用全般のみならず、他社の教育ローンの借り換え目的にも利用できます。
七十七銀行と取引がある方は金利の優遇を受けられるほか、据置期間が設けられているので、利用を検討するといいでしょう。
| 借入金額 | 10万円~500万円 |
|---|---|
| 金利 | 2.70%~4.60% (変動金利) |
| 担保・保証人 | 不要 |
| 申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・小学校以上の学校に在学もしくは入学する子どもを持つ保護者、もしくは勤労学生本人 ・18歳以上65歳未満、かつ完済時年齢が70歳未満 (ただし、18歳以上20歳未満は店舗申込みに限る) ・勤続年数1年以上、または営業年数3年以上・前年の税込年収が150万円以上で、引き続き安定した収入がある ・居住地が東北6県または北海道 ・七十七銀行所定の取り扱い基準を満たす |
| 申込方法 | ・インターネット ・店舗窓口 |
| 返済期間 | 最長10年 |
| 必要書類 | ・勤務先等の確認書類(健康保険証資格情報の記載があるもの) ・顔写真付き本人確認書類(運転免許証・個人番号カードなど) ・所得確認書類・資金使途が確認できる書類 |
5-3 民間の教育ローン:教育ローン(ドコモSMTBネット銀行)
ドコモSMTBネット銀行では、学費以外にも塾や予備校費用のほか、下宿費用、さらには他社で借り入れ中の教育ローンの借り換え資金として利用できる教育ローンを用意しています。ネット銀行ならではのWeb完結サービスや、3ヶ月以内であれば支払い済みの教育費用も対象となるなど、使い勝手の良さが好評を得ています。
また、住宅ローン利用者やカードローン利用者に対しては金利の優遇も設けられています。
申込みをWebで完結させたい方や、教育費用としての使い道に幅を持たせたい方におすすめです。高額な融資を受けたい方も民間の教育ローンを選ぶとよいでしょう。
| 借入金額 | 10万円~1,000万円 |
|---|---|
| 金利 | 2.775%~4.975% (変動金利) |
| 担保・保証人 | 不要 |
| 申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・申込時の年齢が満20歳以上、かつ完済時年齢が満70歳未満 ・原則として安定かつ継続した収入がある ・外国籍の場合、永住者である ・保証会社の保証を受けられる ・ドコモSMTBネット銀行の代表口座を保有している |
| 申込方法 | インターネット |
| 返済期間 | 最長15年 |
| 必要書類 | ・学費納付書、振込依頼書など ・在学もしくは入学を証明する書類:学生証、合格通知書など ・諸費用の借入希望の場合:諸費用の金額・用途が確認できるパンフレットなど ・収入証明書類(借入希望金額が100万円超の場合) |
5-4 民間の教育ローン:教育ローン(みずほ銀行)
みずほ銀行の教育ローンは、在学期間中に加え1年間(最大5年間)の元金据置返済も可能です。金利タイプも変動金利と固定金利が用意されている点も使いやすいでしょう。
融資金額はみずほ銀行の返済用預金口座に入金されます。
また、既に自分で支払い済の場合でも、支払後1ヶ月以内なら申込みが可能です。
| 借入金額 | 10万円~300万円 |
|---|---|
| 金利 | 4.125%(変動金利) 6.400%(固定金利) |
| 担保・保証人 | 不要 |
| 申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・申込時の年齢が満18歳以上満66歳未満で、最終返済時年齢が満71歳未満 ・前年度税込年収(個人事業主の場合は申告所得)が200万円以上、かつ継続安定した収入がある ・勤務年数(自営業者は営業年数)が2年以上 ・保証会社の保証を受けられる |
| 申込方法 | インターネット 店舗窓口 |
| 返済期間 | 最長10年 |
| 必要書類 | ・本人確認書類(運転免許証、パスポートなど) ・収入確認書類(源泉徴収票など、ただし借入希望金額が50万円超の場合) ・教育費用の金額や用途が確認できる資料(納付書、領収書など) ・通帳届出印 |
5-5 民間の教育ローン:教育ローン(三井住友銀行)
三井住友銀行の教育ローンは、入学金や授業料、教材費など幅広い教育費に利用できますが、申込み条件として「20歳以上」「前年度年収200万円以上(給与所得者の場合)」などの要件が設けられています。
そのため、高校卒業後すぐに大学へ進学する18〜19歳の学生が本人名義で利用することは難しく、実質的には社会人学生や働きながら学ぶ方を主な対象とした商品と考えられます。
学生本人で利用を検討する場合は、年齢や収入などの条件を事前に確認しておきましょう。
| 借入金額 | 10万円~300万円 |
|---|---|
| 金利 | 3.625%(変動金利) |
| 担保・保証人 | 不要 |
| 申込条件 | 以下の条件を全て満たす個人 ・申込時年齢が満20歳以上、満65歳以下 ・前年度税込年収(個人事業主の方は所得金額)が200万円以上で、現在安定した収入のある方(年金収入のみは利用不可) ・指定の保証会社の保証を受けられる ・契約時にローン契約機に来店できる ・日本国内在住 |
| 申込方法 | ・インターネット ・ローン契約機 ・電話 |
| 返済期間 | 最長10年 |
| 必要書類 | ・本人確認書類(運転免許証、個人番号カード、パスポートなど) ・収入確認書類 ・資金使途確認書類 |
5-6 学校提携の教育ローンという選択肢も
教育ローンは金融機関だけでなく、大学や専門学校が金融機関と提携して提供している場合もあります。
学校提携の教育ローンでは、審査に通ると、入学金や授業料が提携金融機関から学校へ直接支払われる仕組みです。契約者は借入金と利息を金融機関へ分割で返済します。
学校が窓口となるため手続きが分かりやすく、進学先によっては入学案内と合わせて紹介されることもあります。
ただし、借入金は学校へ直接支払われるため、通学費や教材費、下宿費用など学校以外への支払いには利用できない場合があります。また、金利や借入条件は学校と提携金融機関によって異なります。
学生本人が契約者になれるかどうかも商品によって異なるため、進学先の学生課や事務局へ確認しておくと安心です。
6. 学生本人で借りられないときの対処法
学生本人名義の教育ローンは、安定した収入や勤続年数などの条件を満たす必要があるため、高校卒業後すぐに進学する学生にとっては利用のハードルが高いのが実情です。
ここでは、本人名義で契約できなかった場合の主な対処法を紹介します。
6-1 保護者や親族の名義で申込む
教育ローンは、保護者が契約者となることを前提としている商品が一般的です。
そのため、教育ローンの利用を希望する場合はまず保護者名義で申込めないか検討してみましょう。保護者が契約者となることで利用できる商品の選択肢が広がるほか、学生本人に返済義務が生じないため、卒業後すぐに返済負担を抱えずに済むメリットがあります。
ただし、保護者が完済時年齢や年収などの条件を満たしていない場合や、住宅ローンなどほかの借り入れが多い場合は、申込みが難しくなることもあります。
そのような場合は、金融機関によっては祖父母やおじ・おばなどの親族が契約者になれる商品もあるため、事前に相談してみるとよいでしょう。
なお、返済義務を負うのはあくまでも契約者です。返済が滞れば契約者の信用情報に影響します。契約前に、誰がどのように返済していくのかを十分に話し合っておくことが大切です。
6-2 奨学金制度を利用する
学生本人名義で教育ローンを申込むにあたっては、審査に通過すること自体が難しいばかりではなく、審査に通過したとしても借入可能金額が少額になる可能性があります。
日本学生支援機構が取り扱う奨学金ならば、学生本人が借りることが可能です。さらに、返済は学校を卒業し、社会人になってから始まるため、より学業に専念できるというメリットがあります。
6-2-1 奨学金制度と教育ローンの違い
奨学金は学生本人が契約者となり、毎月の振り込みで給付額が支給され、卒業後に返済する仕組みを取っています。それに対し、教育ローンは保護者が契約者となって一括まとまった金額を借り入れ、返済していくという違いがあります。
また、奨学金は進学してから振り込みが開始されるため、進学までの受験料や入学金、前期授業料の資金には対応できません。そのため必要な時期や資金の用途に応じて、奨学金と教育ローンを併用する動きも見られます。
| 奨学金制度 | 教育ローン | |
|---|---|---|
| 申込先 | 日本学生支援機構など | 国または民間の金融機関 |
| 契約者 | 学生本人 | 原則として保護者(学生本人が契約できる商品もある) |
| 申込条件 | 世帯収入および本人の学力 | ・国の教育ローンは世帯年収 ・民間は申込者本人の年収・勤続年数 |
| 借入可能額 | 奨学金の種類によって異なる | 提供する金融機関によって異なる |
| 受取方法 | 日本学生支援機構より毎月振り込まれる | 一括融資 ※一部都度、借り入れもあり |
| 返済開始 | 卒業後 | 借り入れ後 |
6-2-2 奨学金には「貸与型」と「給付型」がある
貸与型奨学金には、無利子の第一種奨学金と有利子の第二種奨学金があります。
第一種は学力や家計基準など一定の条件を満たす必要がありますが、利息がかからないため返済負担を抑えられます。
第二種は第一種より利用しやすい一方で、卒業後に利息を含めて返済します。
貸与月額は進学先や通学形態によって異なりますが、例えば大学では次のような月額から選択できます。
- 第一種(無利子):2万円~6万4,000円程度
- 第二種(有利子):2万円~12万円(1万円単位)
一方、給付型奨学金は返済不要で、一定の家計基準や学習意欲などを満たす学生が対象です。
また、高等教育の修学支援新制度では、給付型奨学金に加え、授業料・入学金の減免も受けられます。
さらに、2025年度からは、扶養する子どもが3人以上いる多子世帯について、所得制限なく授業料等減免の対象となる制度へ拡充されています(対象校など一定の条件があります)。
6-2-3 教育ローンにすべき?奨学金にすべき?
どちらを選ぶべきかは、必要な時期や家庭の状況によって異なります。
教育ローンが向いているケース
- 入学金や前期授業料をすぐに支払う必要がある
- 奨学金だけでは学費が足りない
- 幅広い教育費に利用したい
- 審査条件を満たしている
奨学金が向いているケース
- 卒業後から返済を始めたい
- 利息負担をできるだけ抑えたい
- 給付型奨学金の対象となる可能性がある
- 長期的な教育費を準備したい
教育ローンと奨学金はどちらか一方を選ぶものではなく、状況に応じて使い分けることが重要です。
6-3 教育ローンと奨学金を併用する
教育ローンと奨学金は併用できます。それぞれの特徴を生かすことで、教育費の不足を無理なく補えるでしょう。
代表的なのは、時期による使い分けです。
奨学金は原則として入学後に支給されるため、受験料や入学金、前期授業料など進学前に必要な資金には間に合いません。
そのため、
・入学前に必要な費用は教育ローン
・入学後の授業料や生活費は奨学金
という組み合わせを選ぶ方も少なくありません。
また、日本学生支援機構では、第一種奨学金と第二種奨学金の併用や、給付型奨学金と貸与型奨学金の併用も可能です。
ただし、借り入れや貸与額が増えれば、卒業後の返済負担も大きくなるため、必要最小限の利用を心がけましょう。
6-4 社会福祉協議会の教育支援資金を利用する
教育ローンの審査に通らなかった場合は、社会福祉協議会の「生活福祉資金貸付制度」も選択肢のひとつです。
この制度は、低所得世帯を対象とした公的な貸付制度であり、利用にあたっては他制度優先の原則があります。そのため、まずは奨学金など利用可能な公的支援制度がないか確認したうえで申込みを行います。
教育支援資金は、次の2種類で構成されています。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 就学支度費 | 入学時に必要な費用(上限50万円) |
| 教育支援費 | 授業料や通学費など在学中の費用(月額上限の目安:高校3万5,000円、高専・短大6万円、大学6万5,000円) |
いずれも無利子で利用でき、返済は据置期間を経て卒業後から始まります。また、保証人は原則不要ですが、生計中心者などの連帯借受人が必要です。
利用にあたっては、世帯収入など一定の条件を満たし、地域の社会福祉協議会による審査に通過する必要があります。
自治体によっては独自の教育支援制度を設けている場合もあるため、お住まいの自治体や社会福祉協議会へ相談してみるとよいでしょう。
7. 学生本人名義でも教育ローンの借り入れはできる
学生本人の名義で利用できる教育ローンは存在しますが、審査に通過するのは厳しい可能性もあります。
教育資金を調達するには奨学金や国の制度も視野に入れつつ、学生本人の名義で利用できる教育ローンを探す際は、比較サイトなどを上手に活用して条件に合うものを探すといいでしょう。
8. 教育ローンに関するよくある Q & A
ここからは教育ローンに関するよくある質問について、その回答と合わせて紹介します。
8-1 誰でも利用できる教育ローンはありますか?
残念ながら、誰でも利用できる教育ローンはありません。
教育ローンには利用条件が決められており、それを満たさなければ申込めません。また申込んだ後の審査に通る必要があります。
8-2 教育ローンの審査に落ちる主な理由はなんですか?
教育ローンの審査に落ちる理由としては、以下のものが挙げられます。
- 継続かつ安定した収入がない
- 他社からの借り入れがある
- 申込み内容に虚偽が疑われる
- 信用事故の記録が信用情報機関に登録されている
審査に落ちた場合の理由については、金融機関に問い合わせても教えてもらえません。審査に落ちた際には、上のいずれかに当てはまっていないか確認してみましょう。
8-3 ブラックリストに載っていて教育ローンを利用できない場合はどうすればいいですか?
ブラックリストとは、信用情報機関に信用事故の情報が登録されていることを意味し、登録されている間は各種ローンやクレジットカードの審査に通ることは難しいです。
民間の教育ローンの利用が難しい場合には、社会福祉協議会による融資(教育支援資金)を受ける方法があります。
社会福祉協議会では、教育支援資金として「就学支度費」および「教育支援費」を用意しています。
出典:厚生労働省|生活福祉資金貸付条件等一覧
8-4 就学支度費とは
就学支度費とは、低所得世帯に属する方が、高等学校や大学、専門学校への入学に関して必要な費用を無利子で最大50万円まで貸与してもらえるものです。
利用対象者は低所得世帯で、低所得世帯とは必要な資金の融通をほかから受けることが困難な世帯を指します。
利用にあたっては、住んでいる地区の社会福祉協議会による審査に通過しなければなりません。
また、地区によっては低所得世帯に向けた「受験生チャレンジ支援貸付事業」なども行なっていますので、合わせて申請してみましょう。
8-5 教育支援費とは
教育支援費についても、低所得世帯に属する方が高等学校や大学などに就学するための必要な経費を貸与してもらえるものです。
世帯年収が、定められている収入基準を超えない世帯が対象となります。
毎月の貸与額は進学先によって異なり、以下のようになっています。
- 高等学校:3万5,000円以内
- 高等専門学校および短期大学:6万円以内
- 大学:6万5,000円以内
また、特に必要だと認められる場合には、上に記載している限度額の1.5倍までの借り入れが可能です。
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ライター紹介
- 氏名
- 新井 智美(あらい ともみ)
- 保有資格
- ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
- 主なキャリア
- コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆及び監修も行い、現在年間200本以上の執筆及び監修をこなしている。これまでの執筆及び監修実績 は1,500本以上。
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