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【第125回】教育ローンの賢い借り方|借入額の決め方と申込み時期を徹底解説

2026年09月11日
教育ローンの賢い借り方|借入額の決め方と申込み時期を徹底解説
大学への進学では、合格後すぐに入学金や前期授業料などを納める必要があります。
一方で、奨学金の多くは入学後に振り込まれるため、奨学金を入学前に必要な資金にそのままあてることはできません。そのため、貯蓄だけでは不足する場合は、教育ローンの利用を検討することになります。
しかし、「国の教育ローンと民間の教育ローンは何が違うのか」「いくら借りれば返済に無理がないのか」「いつ申込めば入学金の支払いに間に合うのか」など、不安を感じる方も多いでしょう。
この記事では、教育ローンの種類や選び方から、借入額の考え方、返済シミュレーション、適切な申込み時期までを分かりやすく解説します。

この記事は約12分30秒で読むことができます。

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    1. 教育ローンの種類と選び方

    「LOAN」と並んだ積み木、卒業帽、積み重ねた本。教育ローンの種類や選び方をイメージした写真

    教育ローンは、大きく分けると「国の教育ローン」「民間の教育ローン」「カードローン」の3種類があります。それぞれ金利や利用条件、借入可能額、融資までのスピードが異なるため、特徴を理解したうえで選ぶことが大切です。
    まずはそれぞれの違いを一覧で確認しましょう。

    項目 国の教育ローン 民間の教育ローン カードローン
    金利タイプ 固定金利 変動金利が中心 変動金利が中心
    借入可能額 最大350万円(一定条件で450万円) 10万~1,000万円程度 1万~1,000万円程度
    世帯年収の上限 あり なし なし
    融資までの目安 20日前後 約1~2週間 即日~1週間

    ※借入可能額は、年収や金融機関によって異なります。詳細は各金融機関をご確認ください。

    1-1 国の教育ローンは固定金利だが利用条件に世帯年収の上限あり

    国の教育ローンは、日本政策金融公庫が取り扱う「教育一般貸付」のことです。最大の特徴は固定金利である点で、借入時の金利が返済終了まで変わりません。将来の金利上昇の影響を受けにくく、返済計画を立てられるため、長期間借りる場合でも安心感があります。

    一方で、利用には世帯年収の上限が設けられています。子どもの人数によって基準額が異なるため、申込み前に対象となるか確認しておきましょう。

    扶養する子どもの人数 世帯年収(所得)の上限
    1人 790万円(600万円)
    2人 890万円(690万円)
    3人 990万円(790万円)
    4人 1,090万円(890万円)
    5人 1,190万円(990万円)

    また、保証機関を利用する場合は保証料が融資金から差し引かれますが、進学する子どもの4親等以内の親族を連帯保証人とする場合は保証料が不要です。

    国の教育ローンに向いているのは、以下に当てはまる方です。

    • 世帯年収が利用基準の範囲内
    • 固定金利で安心して返済したい
    • 母子家庭・父子家庭など各種優遇制度の対象になる

    1-2 民間の教育ローン(銀行)は限度額が大きく審査も早い

    銀行などの民間教育ローンは、借入可能額が10万〜1,000万円程度と大きく、世帯年収による利用制限がない商品が多い点が特徴です。また、仮審査が最短即日、融資まで1〜2週間程度と、国の教育ローンより早く資金を準備できる場合があります。

    2026年8月時点では年1.0〜4.5%程度の商品があり、国の教育ローンより低金利で利用できる場合もあります。一方で、変動金利を採用する商品が多く、返済中に金利が上昇する可能性がある点には注意が必要です。

    民間の教育ローンに向いているのは、以下に当てはまる方です。

    • 世帯年収が国の教育ローンの基準を超えている
    • 350万円以上の教育資金が必要
    • 入学金の支払いまで時間がなく、早く融資を受けたい

    1-3 カードローンは融資が早い分、金利は最も高い

    カードローンは教育専用ではありませんが、数日程度で融資を受けられる商品もあり、急な資金需要に対応しやすい点が特徴です。

    ただし、金利は年2.5〜18%程度と国の教育ローンや民間の教育ローンに比べて高く、返済期間も比較的短めです。教育費全体を賄うよりも、追加合格や納付期限が迫った場合の一時的な資金確保として利用するのが現実的でしょう。

    カードローンは「ほかの教育ローンの審査に通らなかった」「数日以内に資金が必要になった」「少額を短期間で返済できる見込みがある」方におすすめです。

    1-4 まずは国の教育ローンから利用を検討する

    教育ローンを選ぶ際は、まず国の教育ローンを利用できるか確認し、不足する資金を民間の教育ローンで補う方法が基本です。それでも間に合わない場合や審査に通らなかった場合に、カードローンを検討すると優先順位を整理しやすくなります。

    借入額、金利の種類、資金が必要になる時期を踏まえ、自分に合った組み合わせを選びましょう。

    【教育ローンを検討する順番】

    1. 国の教育ローンを利用できるか確認する
    2. 不足分を民間の教育ローンで補う
    3. 緊急時のみカードローンを検討する

    2. 教育ローンと奨学金の違い・使い分け方法

    ペンを持ち勉強する学生。奨学金や教育ローンで学ぶ大学生をイメージした写真

    教育ローンと奨学金は、どちらも教育費を準備する方法ですが、利用する目的や返済する人、お金を受け取るタイミングが異なります。この違いを理解しておかないと、入学金の納付期限に間に合わず、資金計画が狂ってしまうこともあります。
    まずは、それぞれの違いを確認しましょう。

    教育ローン 奨学金
    契約者 保護者 学生本人
    返済者 保護者 学生本人(卒業後)
    初回の受取時期 入学前 入学後
    向いている費用 入学前に必要な費用
    (入学金・前期授業料など)
    入学後に継続してかかる費用
    (授業料・生活費など)

    2-1 ローンは親が返済、奨学金は子が返済

    教育ローンと奨学金の最も大きな違いは、「誰が返済するのか」という点です。

    教育ローンは保護者が契約し、返済も保護者が行います。一方、貸与型奨学金は学生本人が借り、卒業後に本人が返済します。そのため、教育ローンは親の家計や老後資金への影響を考慮する必要があり、奨学金は子どもの社会人生活に返済負担が生じます。

    それぞれの特徴を理解したうえで、家族全体の負担をふまえて選択することが大切です。

    日本学生支援機構(JASSO)の奨学金には次の3種類があります。

    給付型 第一種(貸与型) 第二種(貸与型)
    返済 不要 必要 必要
    利息 なし なし あり
    対象 学力・家計基準を満たす方 学力・家計基準を満たす方 主に家計基準を満たす方

    奨学金を利用する場合は、返済負担を抑えられる給付型から検討し、第一種(貸与型)、第二種(貸与型)の順で検討するのが一般的です。なお、第二種奨学金は利率固定方式と利率見直し方式から選択できます。

    2-2 奨学金は入学後の振込で入学金に間に合わない

    奨学金は予約採用を利用した場合でも、初回の振込は入学後の4〜6月頃となるため、合格直後に必要となる入学金や前期授業料の支払いには利用できません。

    一方、大学の納付期限は合格発表から1〜2週間程度であることが多く、入学前の資金は別に準備しておく必要があります。

    入学時の資金不足が見込まれる場合は、教育ローンの利用や、「入学時特別増額貸与奨学金」と労働金庫の「つなぎ融資」を組み合わせる方法を検討するとよいでしょう。

    2-3 併用は「一時金=ローン、継続費=奨学金」

    教育ローンと奨学金は併用できます。効率的な方法は、必要となる時期に応じて役割を分けることです。

    入学金や前期授業料、下宿の初期費用など、入学前にまとまった資金が必要となる費用は教育ローンで準備し、在学中の授業料や生活費は毎月支給される奨学金を活用すると、資金計画を立てやすくなります。

    また、教育ローンの借入額を一時的に必要な費用だけに抑えれば、保護者の返済負担も軽減できます。ただし、教育ローンと貸与型奨学金を併用すると、親と子の双方に返済が発生するため、家族全体で無理のない返済計画を立てることが重要です。

    時期 主な費用 活用方法
    入学前 入学金・前期授業料・下宿初期費用 教育ローン
    在学中 授業料・生活費・教材費 奨学金

    3. 大学進学にかかる費用はいくら?相場を確認

    電卓で学費を試算する様子。大学の教育費や相場を確認するイメージ写真

    教育ローンで借りる金額は、「いくら借りられるか」ではなく、「実際にいくら不足するか」から考えることが重要です。
    そのためには、まず大学進学に必要な費用の全体像を把握し、準備できる資金との差額を確認しましょう。

    3-1 大学は国立約240万円・私立文系約500万円・私立理系約700万円

    教育費の中でも、まとまった資金が必要になるのが大学進学です。特に入学時には、入学金と前期授業料を一括で納める必要があるため、教育ローンの利用を検討する家庭も少なくありません。

    2025年度の大学初年度納付金の平均額は、次のとおりです。

    大学の初年度納付金
    大学区分 初年度納付金(平均額)
    国立大学 81万7,800円
    公立大学(地域内) 76万889円
    公立大学(地域外) 91万9,326円
    私立大学(文系) 121万2,235円
    私立大学(理系) 160万2,053円
    私立大学(医歯系) 477万9,143円
    私立大学平均 138万983円

    そして、4年間で必要となる学費の目安は以下のとおりです。

    大学4年間の総額目安
    大学区分 4年間総額目安
    国立大学 約243万円
    公立大学(地域内) 約237万円
    公立大学(地域外) 約253万円
    私立文系 約450~500万円
    私立理系 約600~700万円
    私立医歯系(6年) 約2,400万円

    私立大学では、初年度納付金約138万円(授業料・入学料・施設設備費の合計。実験実習料・その他を除く)のうち、入学金・前期授業料に施設設備費などを加えた入学手続時の納付金として、80万〜100万円程度を入学前に納めるケースが一般的です。合格発表から1〜2週間以内に支払期限を迎える大学も多く、この一時金を準備するために教育ローンを利用する家庭も少なくありません。

    また、初年度納付金は分野によって値上がり幅が異なります。理系学部は前回調査(令和5年度)比で約4.7%増と、文系の約1.5%増より上昇が目立ちます。とくに施設設備費は理系で大きく増えているため、理系への進学を考えている場合は、余裕を持った資金計画を立てておきましょう。

    出典:文部科学省「令和7年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金等 平均額(定員1人当たり)の調査結果」

    文部科学省「私立大学等の令和7年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」

    文部科学省「国公私立大学の授業料等の推移」

    3-2 受験費用と下宿初期費用で50〜100万円が上乗せされる

    教育費を考える際は、学費だけでなく受験や一人暮らしにかかる費用も忘れてはいけません。

    内容 費用目安
    大学入学共通テスト受験料 1万8,000円(3教科以上受験の場合)
    私立大学受験料 1校あたり約3万5,000円(共通テスト利用方式は割安、医歯系は割高な場合あり)
    国公立大学二次試験受験料 1万7,000円(公立大学は大学により異なる)
    遠方受験の交通費・宿泊費 1回3万〜10万円

    さらに、第一志望校の合格発表前に滑り止め校の入学金を納めるケースも珍しくありません。進学しなかった大学の入学金は原則として返還されないため、こうした費用も資金計画に含めておく必要があります。

    また、自宅を離れて進学する場合は、一人暮らしの初期費用も発生します。

    【下宿する場合の初期費用】
    内容 費用目安
    敷金・礼金・仲介手数料 家賃4~6カ月分
    家具・家電購入 20万~30万円
    引っ越し費用 5万~15万円

    例えば家賃6万円の物件であれば、初期費用だけで50万~70万円程度かかることもあります。さらに、入学後は毎月の家賃や生活費、仕送りも必要になるため、教育費を考える際は学費以外の支出も考慮することが大切です。

    3-3 必要額から貯蓄を引いた「不足額」が借り入れの出発点

    ここまで確認した費用を合計すると、入学前後に必要となる資金が見えてきます。教育ローンを利用する場合は、この総額から準備できる資金を差し引いた「不足額」を借入額の目安と考えるのが基本です。

    【借入額の考え方】

    借入額=必要総額−(貯蓄+学資保険+奨学金+準備できる資金)

    例えば、私立文系・自宅通学の場合を考えてみましょう。

    項目 金額
    入学前の一時金(入学金・前期授業料・施設設備費) 約80万円
    受験費用 約20万円
    教科書・パソコンなど 約20万円
    入学前後に必要な額 約120万円
    教育費として準備済み ▲60万円
    不足額(借入目安) 約60万円

    このように不足額を把握したうえで、次章では「返済できる金額かどうか」をシミュレーションし、無理のない借入額を考えていきます。

    4. 【返済シミュレーション】教育ローン借入額の決め方

    通帳と現金で家計を確認する様子。教育費の返済計画を立てるイメージ写真

    必要な教育費から自己資金を差し引くと、おおよその借入額が見えてきます。しかし、借りられる金額と無理なく返せる金額は必ずしも一致しません。
    借入額を決める際は、毎月の返済額だけでなく、年間返済額が年収に占める割合(返済負担率)も確認することが重要です。住宅ローンやマイカーローン(自動車ローン)などがある場合は、それらも含めて家計全体で判断しましょう。

    返済負担率=年間返済額÷年収×100

    教育ローンや住宅ローンなど、すべての借り入れを合わせた返済負担率は、手取り年収の30〜35%以内が一つの目安とされます。ただしこれは金融機関の審査上限に近い水準で、余裕を持つなら手取り年収の20〜25%程度に抑えると安心です。教育ローンだけで判断せず、ほかの返済も含めたバランスを確認しましょう。

    4-1 年収450万円・借り入れ120万円なら卒業後の返済は月1万8,802円

    私立文系へ自宅通学し、国の教育ローンを年4.05%・返済期間10年で120万円借りたケースを見てみましょう(以下、参考値)。

    通常返済 在学中は利息のみ
    在学中(4年)の毎月返済額 1万2,178円 4,050円
    卒業後の毎月返済額 1万2,178円 1万8,802円
    返済総額 146万1,354円 154万8,113円
    利息総額 26万1,354円 34万8,113円

    通常返済を選んだ場合、毎月の返済額は約1万2,178円、返済総額は約146万円となり、利息は約26万円です。借入額に対して約2割の利息を支払うことになります。

    一方、在学中は利息のみ返済を選ぶと、在学中の返済は月約4,050円まで抑えられます。ただし、卒業後の返済額は約1万8,802円となり、利息総額も約9万円増える点には注意が必要です。

    教育ローン単体の返済負担率で見ると、通常返済は約3.2%、在学中利息のみでは卒業後に約5.0%です。住宅ローンなど他の返済を合わせた総返済負担率が目安(手取り年収の20〜25%)に収まるか確認しておくと安心です。

    4-2 年収650万円・借り入れ250万円なら卒業後の返済は月3万531円

    私立理系へ進学し、250万円を年4.05%・返済期間12年で借りたケースでは、通常返済の毎月返済額は約2万1,949円まで上がります。

    通常返済 在学中は利息のみ
    在学中(4年)の毎月返済額 2万1,949円 8,438円
    卒業後の毎月返済額 2万1,949円 3万531円
    返済総額 316万649円 333万6,012円
    利息総額 66万649円 83万6,012円

    返済総額は約316万円、利息総額は約66万円です。250万円であれば国の教育ローンの借入上限(350万円)以内ですが、返済期間12年では卒業後も8年間返済が続きます。例えば親が50歳で借りた場合、完済は62歳となるため、定年後の家計への影響も考慮する必要があります。

    また、在学中は利息のみ返済を選択すると、毎月の返済は約8,438円に抑えられる一方、利息総額は約84万円となり、通常返済より約18万円多く支払うことになります。

    教育ローンの返済負担率は、通常返済で年間約26万3,000円・約4.1%、在学中利息のみ返済では卒業後に約5.6%まで上昇します。住宅ローンなど他の返済と合算した総返済負担率も確認しておきましょう。

    4-3 年収800万円・借り入れ500万円なら卒業後の返済は月4万6,992円

    私立大学へ自宅外通学し、500万円が必要なケースでは、国の教育ローンだけでは不足するため、民間の教育ローンとの併用を検討することになります。

    借入先 借入額 金利 在学中の毎月返済額 卒業後の毎月返済額 利息総額
    国の教育ローン 450万円 4.05%(固定) 1万5,188円 4万2,303円 181万3,022円
    民間の教育ローン 50万円 4.0%(固定・変動) 1,667円 4,688円 19万8,860円
    合計 500万円 1万6,854円 4万6,992円 201万1,882円

    このケースでは、国の教育ローン450万円、民間の教育ローン50万円を合わせて借りると、在学中は利息のみで月約1万6,854円、卒業後は月約4万6,992円の返済となります。利息総額は約201万円となり、借入額の約4割に相当します。

    教育ローンの返済負担率で見ると、在学中は約2.5%ですが、卒業後は年間約56万4,000円となり約7.0%まで上がります。借入額が大きいケースでは、住宅ローンなど他の返済と合わせた総返済負担率に注意が必要です。

    なお、世帯年収800万円は通常の年収基準を超えますが、自宅外通学の場合は年収基準が緩和されるため、国の教育ローンを利用できるケースがあります。

    自宅外通学では学費だけでなく仕送りも必要です。毎月8万円を4年間送ると約384万円となり、教育費全体はさらに大きくなります。民間の教育ローンが変動金利の場合は、返済途中で毎月の返済額が増える可能性もあるため、資金計画には余裕を持たせることが大切です。

    5. 教育ローンの賢い借り方6つのポイント

    電球と「POINT」の文字。教育ローンを賢く借りるコツのイメージ写真

    借入先や借入額が決まったら、次は「どのように借りるか」が重要です。なぜなら、借り方を工夫することで、毎月の返済負担や返済総額を抑えられる可能性があるからです。
    ここでは、教育ローンを賢く利用するための6つのポイントを紹介します。

    5-1 月々の返済額ではなく返済総額で比較する

    教育ローンを選ぶ際は、毎月の返済額だけで判断しないことが大切です。一見すると月々の差はわずかでも、返済期間が長くなると返済総額には大きな差が生まれます。例えば、300万円を10年間借りた場合の返済額は次のとおりです。

    金利 毎月返済額 返済総額 利息総額
    2.5% 2万8,281円 339万3,716円 39万3,716円
    3.0% 2万8,968円 347万6,187円 47万6,187円
    3.5% 2万9,666円 355万9,891円 55万9,891円
    4.05% 3万445円 365万3,386円 65万3,386円

    ※元利均等返済・保証料別

    金利が0.5%違うだけでも、返済総額は約8万円変わります。2.5%と4.05%では返済総額に約26万円の差がありますが、月々の返済額の差は約2,000円です。

    月々の返済額だけを見ると差は小さく感じますが、長期間返済する教育ローンでは利息の積み重ねが家計に与える影響は決して小さくありません。借入先を比較する際は、返済総額まで確認して判断しましょう。

    5-2 返済期間が10年超なら固定金利が無難

    返済期間が長いほど、金利変動の影響を受ける期間も長くなります。10年以上返済が続く場合は、返済額が変わらない固定金利のほうが家計管理をしやすいでしょう。一方、民間の教育ローンは変動金利の商品が多いため、固定金利を選べるかどうかも比較したいポイントです。

    金利タイプ メリット 注意点
    固定金利 完済まで返済額が変わらない 当初の金利はやや高め
    変動金利 当初の金利が低い場合がある 金利上昇で返済額が増える可能性がある

    5-3 余裕分は借りず、必要額だけにとどめる

    「念のため」と多めに借りると、その分だけ支払利息も増えてしまいます。

    教育ローンは、実際に必要な金額を基準に借りるのが基本です。国の教育ローンは限度額の範囲内で追加融資を利用できる場合もあるため、まずは不足額だけを借りる方法も検討するとよいでしょう。

    ただし、追加融資ではあらためて審査が行われる点には注意が必要です。

    5-4 在学中の負担を抑えたいなら「元金据置」も選べる

    在学中は元金を据え置き、利息だけを支払う方法を選べる教育ローンもあります。例えば120万円を年4.05%で借りた場合の返済イメージは次のとおりです。

    返済方法 在学中 卒業後
    通常返済 1万2,178円 1万2,178円
    在学中利息のみ返済 4,050円 1万8,802円

    毎月の返済額を抑えられる一方で、利息総額は増えるため、卒業後の返済額まで確認したうえで利用を判断しましょう。

    5-5 返済期間は短いほど利息の負担は小さいが、毎月返済額とのバランスで決める

    返済期間を長くすると毎月の返済額は減りますが、その分だけ支払う利息は増えます。250万円を年4.05%で借りた場合の目安は次のとおりです。

    返済期間 毎月返済額 利息総額
    8年 3万531円 43万1,012円
    10年 2万5,371円 54万4,488円
    12年 2万1,949円 66万649円
    15年 1万8,555円 83万9,882円

    8年と15年では毎月約1万2,000円の差がありますが、利息総額は約40万円も変わります。

    返済期間を決める際は、毎月の返済額と利息負担のバランスを確認することが大切です。返済期間を短くすると利息は少なくなりますが、毎月の返済額は増えます。

    複数の返済期間でシミュレーションを行い、無理なく返済できる期間を選びましょう

    5-6 繰上返済は手数料無料の商品を選ぶ

    繰上返済をすると元金が早く減るため、その後に支払う利息も少なくなります。教育ローンを選ぶ際は、繰上返済の手数料や最低返済額、インターネットから手続きできるかどうかも確認しておくと、将来の返済負担を軽減しやすくなります。

    6. 教育ローンの申込みタイミング・スケジュール

    大学の合格証明書とだるま。合格発表後の資金準備のイメージ写真

    教育ローンは、必要になってから申込むのでは遅い場合があります。特に大学入学時は、合格発表から入学金の納付期限までが短いため、早めの準備が欠かせません。
    ここでは、申込みの目安や融資までの流れを解説します。

    6-1 納付期限は合格発表から1〜2週間

    大学の入学金や前期授業料は、合格発表後1〜2週間程度で納付期限を迎えるケースが一般的です。期限までに納付できなければ、合格していても入学資格を失う可能性があります。

    また、第一志望校の結果が出る前に、滑り止め校への入学金を納めなければならないことも少なくありません。一般選抜の時期は教育ローンの申込みが増える傾向があり、審査に通常より時間がかかる場合もあるため、年内から1月頃までに準備を始めると安心です。

    6-2 総合型・推薦なら8〜10月、一般なら12〜1月に申込み

    教育ローンを申込む時期は、受験方式によって異なります。総合型選抜や学校推薦型選抜では秋から入学手続きが始まるため、一般選抜より早めの準備が必要です。

    受験スケジュールに合わせて申込み時期を確認しておけば、資金不足による慌ただしい対応を避けられます。

    入試方式 合格発表 納付期限 申込みの目安
    総合型選抜 10~11月 11~12月 8~9月
    学校推薦型選抜 11~12月 12月 9~10月
    一般選抜(前期) 2~3月 3月上旬 12~1月
    後期・追加合格 3月下旬 3月末 1~2月

    6-3 融資実行は国の教育ローンが20日前後、民間の教育ローンが1〜2週間

    借入先によって、申込みから融資までにかかる期間は以下のように異なります。

    借入先 融資までの目安
    国の教育ローン 20日前後
    民間の教育ローン 約1~2週間
    カードローン 即日~1週間

    教育ローンは、審査が終わればすぐに融資されるわけではありません。借入先によって融資までの日数が異なるため、納付期限から逆算して申込むことが大切です。また、必要書類に不備があると、再提出が必要となり、融資が遅れることもあります。

    6-4 教育ローンは合格前でも仮審査は可能

    教育ローンは、合格発表を待ってから申込む必要はありません。

    国の教育ローンは、入学資金であれば受験前から申込みが可能です。また、多くの銀行でも仮審査を受け付けており、商品によっては合格発表の数カ月前から申込みできる場合があります。

    あらかじめ仮審査を受けておけば、借入可能額や利用できるかどうかが分かるため、進学に向けた資金面の不安を軽減できます。

    なお、仮審査に通ったからといって、必ず借りなければならないわけではありません。実際に借りるかどうかは、合格後に最終判断できます。

    7. 教育ローンは借りられる額でなく、返せる額から決めよう

    進学を控えた子どもと両親。家族で教育費や返済計画を話し合うイメージ写真

    教育ローンは、進学に必要な資金を準備するための有効な手段です。しかし、借入額が大きくなるほど返済期間は長くなり、家計への影響も大きくなります。
    大切なのは、「借りられる金額」ではなく「無理なく返済できる金額」を基準に考えることです。必要な教育費を整理し、不足額を把握したうえで、返済シミュレーションを活用して毎月の返済額や返済総額を確認しましょう。
    申込み時期にも余裕を持って準備を進めることで、希望する進学先を安心して選びやすくなります。まずは日本政策金融公庫や金融機関が提供する返済シミュレーションを利用し、ご家庭に合った借入額を確認することから始めてみてください。

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    新井 智美
    氏名
    新井 智美(あらい ともみ)
    保有資格
    ファイナンシャルプランナー(CFP®)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
    主なキャリア
    コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)を行うと同時に金融メディアへの執筆及び監修も行い、現在年間200本以上の執筆及び監修をこなしている。これまでの執筆及び監修実績 は1,500本以上。
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